認知症の改善や予防に効くと今話題の「えごま油とココナッツオイル」
実はこの二つ、効果・効能には違いがあります。
それをちゃんと理解して使用しないと効果が表れません。
この二つの違いを比較してまとめてみました。
Contents
それぞれの油の効果・効能
まずえごま油の認知症に対しての効果・効能です。
えごま油
脂肪酸の一種であるオメガ3系多価不飽和脂肪酸、すなわちαリノレン酸がえごま油の主成分です。
それが体内に吸収され「EPAやDHA」という栄養素に変化します。この栄養素が弱った「脳の神経細胞」に刺激を与え活発になることによって、脳細胞を柔らかくし情報伝達がスムーズになり、認知症の予防に役立ちます。
次にココナッツオイルです。
ココナッツオイル
中鎖脂肪酸を含むココナッツオイルは肝臓で代替エネルギー「ケトン体」というものを作り出します。
その「ケトン体」が脳を動かすエネルギーであるブドウ糖の代わりに働き、脳を活性化させることができます。
このことにより、ブドウ糖が使えなくなり神経変性を起こして記憶障害などを起こし、認知症を発症しても脳の活性を保ち、改善することに役立ちます。また糖質を制限し、ケトン体を代わりに摂取することにより、糖尿病も予防できます。そして糖尿病から引き起こされる認知症も予防できます。
ふたつの油の違い
どちらの油も認知症の予防に効果があることはわかりましたが、一体何が違うのでしょうか。
まず、どちらの油もすべての認知症に効果があるわけではありません。
認知症にはいくつか種類があります。ひとつではないのです。認知症の種類ごとに効果がある油がそれぞれ違うのです。
では、それぞれの油はどのような認知症に効果があるのでしょうか。
えごま油
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などによって起こる脳血管性型認知症
えごま油に含まれるオメガ3をたくさんとると、血管障害になりにくいためです。
ココナッツオイル
認知症の中で一番多い記憶障害などを起こすアルツハイマー型認知症
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸が、脳の栄養源の一つであるケトン体を作り出してくれるためです。
このように、それぞれの症状にあった油を摂取しないと、思った効果があらわれません。どちらも予防したいのならあわせて摂取したいですね。
摂取時の注意
それぞれの油をただやみくもに摂取すれば良いというものではありません。
適切な量やちょっとした注意が必要になります。
えごま油
えごま油はたった1日大さじ一杯の量でかまいません。
ただし熱に弱いので、サラダや味噌汁に大さじ一杯のえごま油をかけたり、卵かけご飯にえごま油をかけると良いです。たんぱく質と同時に摂取するとさらにgood!!ただし、100℃以上に加熱すると過酸化脂質になり体に毒となります。
脳の酸化が進む朝にえごま油を摂取するのがオススメですが、夜に活動することが多い人は夜に摂取しても大丈夫です。
酸化しやすいので冷蔵庫で保管し、早めに使いきりましょう。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは1日大さじ2杯までを摂取しましょう。中鎖脂肪酸の割合が高いもの、そして必ず未精製のココナッツオイルを使いましょう。
こちらは熱に強いので酸化しにくい油です。25度以下で固形化する特徴があります。冷蔵庫で保管し、スプーンで削り取って使うのも便利です。常温でも約1年持ちます。
料理に入れるならカレーやスープがオススメです。ホットコーヒーや紅茶、ココアに入れてもおいしいです。ミキサーで撹拌(かくはん)乳化させるとお腹にやさしいです。
ただし、認知症の予防改善に限ってはパンに塗るのはNGです。炭水化物と一緒にとると先にブドウ糖が使われて効果が期待できません。
ケトン体は脳のエネルギーです。できれば1日の間で朝、昼、晩と三回に分けて摂取すると効果的です。少なくとも朝と晩だけでも摂取しましょう。
人によってケトン体の合成度は異なります。持病があれば摂取前に医師に相談しましょう。
補足
いずれの油にも言えることですが、摂りすぎには注意です。お腹を壊すこともあるので、はじめは少しずつ、自分にあった摂取量を探ることが大切です。
そして「日常生活を送るのが困難なほどの支障がない」MCI(軽度認知障害)や中程度までの認知症に効果があります。
まとめ
いかがでしたか?
深刻な社会問題になりつつある高齢者の認知症。健康な一生を送るためにも今から予防や改善に取り組んでみては?